Saturday, June 30, 2007

本日二つ目の投稿です。

少なくない方々から「otophonicsのリファレンスヘッドフォンを教えて欲しい」という要望がありました。

個人的に特定の製品だけを推奨していると取られかねないのでその公開には消極的だったのですが、今日までにさまざまな環境で自分自身も試聴を行ってきた過程で、確かに試聴用のデバイスの差異による前後の定位判定のばらつきは看過できないほど大きなものだという結論に達しました。
前方で鳴るべき音が後方で定位してしまう人の多くが、いわゆるオーディオ用ヘッドフォン…オーバーヘッドバンド型のヘッドフォン…それもオープンエア型のものか、あるいは携帯用音楽再生機などに付属の簡易型インナーイヤフォンを使ってらっしゃいました。
頭部形状の差異に脳が適応すれば、そのようなデバイスでも脳が記憶を元に補完する情報で前方からの音が感じられるものですが、それでも慣れているはずの私でさえ前方定位しないというヘッドフォンの多かったこと。
これはユニットの経年劣化だけでなく、ヘッドフォンがオーディオ用途として音作りを行っていることとも無関係ではないと思われます。言い換えれば、本来録音時に記録された情報が極力無加工で脳に届けられてこそ判断できる内容が、オーディオ用途のヘッドフォンによっては歪められてしまっているということです。

そこで、otophonicsを視聴する際にどのような条件のデバイスが最適なのかを挙げます。まず大切なことはモニターヘッドフォンもしくはモニターイヤフォンであることです。オーディオ製品はいわゆる「味付け」が行われており、その為に周波数や位相がかなりひずんでしまいます。otophonicsのような立体音響は測定機器並みとまでは言わないまでも、ある程度フラットな周波数特性を録音時再生時ともに要求しますので、一般的なオーディオ用ではなくスタジオモニター用などの味付けを行わない機器が適しています。具体的には

・カナル型かそれに近いインナーイヤフォンであること
・周波数特性がフラットであること(低音の強調などの操作を行っていないこと)

となります。
カナル型インナーイヤフォンであれば、例えオーディオ用であったとしてもヘッドフォンでありがちな耳介の形状を考慮した音作りは行われていないと思われます(また厳密なカナル型でなくともイヤーチップが音の出口になるため事実上非常に近い特性を持ちます)し、その中でさらに周波数特性がフラットなものであれば、録音時の音場を極力加工することなく脳に届けることができます。

現状私が検証時に使用しているものはSONYのMDR-EX90SLという機種です。その前は同じSONYのMDR-Z900というヘッドホンでした。
別に私は特にSONY製品だけを使っているわけではないのですが、前者は価格、後者は縁でそれぞれ使用しています。
出来ればあらゆるメーカーのカナル型イヤフォン及びモニターヘッドフォンで検証してみたいのですが残念ながら資金がありません…。もし協力してくださるメーカーさんがあったら是非検証させてください。

さて、そういうわけで前方定位のはずが後ろに折り返してしまった数名の知り合いの方に前記のインナーイヤフォンを使って聴き直してもらったのですが、今のところ全員が何らかの定位の改善を見ています。その状態で聞き続ければ脳が学習するだろうと確信するに充分でした。また半数は音が前から聞こえるようになったとのことでした。
音楽を聴いているときにはついつい意識しないヘッドフォンやイヤフォンですが、このような音源では細心の注意を払って選ぶ必要があると改めて確信しました。
人のいない という状況に遭遇するのは非常に難しいです。
今録音している素材は季節限定であるにもかかわらず、録音対象以外にも今しか遭遇できない見所があるため、平日であろうが夜であろうが車で乗り付けて騒ぐ人々が引きも切りません。
そうでない季節には車どころか人すらもまばらな場所なのに、うまくいかないというかうますぎるというか…
もう少ししたら終わってしまう季節の風物を捕まえにまた出かけなければなりません。
問題は時間ですが…

Wednesday, June 06, 2007

水面下ではいろいろと進んでいるのですが、他の細々とした仕事が忙しかったりして、なかなか更新できずにいます。
今回企画しているCDの為、もう少ししたら録音にも出かけなければなりませんし、はやる気持ちを抑えるのが大変です。
立体録音で聴いたら楽しそうな音はたくさんあるので、ちょっとずつでも集めて行ければと思っています。

Wednesday, May 23, 2007

当サイトのウェブにおける大先輩でもあるIsophonic Laboratoryさんから非常にすばらしいレビューを頂きました。
Otophonic Gadgets 2007は複数年にわたる録音の集大成といった意味合いもあるのですが、こちらの意図すること、反省点、気をつけた点などあらゆるポイントをすべて把握して頂き、作成したものとしてこれ以上ない幸せを感じています。

今年はIsophonic Laboratoryさんの新作が企画されているとのことで、いちリスナーとして非常に楽しみです。いったいどのような音の世界が聞けるのかと思いつつ、こちらも一所懸命ネタ集めに奔走しなければと思いを新たにさせて頂きました。

友人のコンサートに関してはポストプロセスの上CDも完成し、本日引き渡しを行いました。許可が出ればジャケットなどをウェブサイトで公開できるかもしれません。

Monday, May 14, 2007

友人のコンサートを立体録音してきました。
前回の録音時はホールの特性、録音時のレベル設定、ソフトウェアのバージョン(1.99.236)などの問題で充分な立体感が得られなかったという苦い経験が残ったため、今回はそのときの反省点をすべて改良して臨みました。
結果は上々。なかなか普通聴くことの出来ない、ホールの雰囲気そのままの録音となりました。
プライベートなものだからお聴かせできないのが残念です。

Wednesday, May 09, 2007

ここしばらくなぜかヨーロッパの方が多く訪れてくださるようになっています。
いったいどうやってこのサイトを知ったのか不思議だったんですが、考えてみればYouTubeにデモをアップしていたわけで、そこに書かれていたURLでジャンプしてくださったようです。
ありがたいことですが、英語ですら用意できていないこのサイトで多国語対応なんていったいどれほど先になるんでしょうか…。

Saturday, May 05, 2007

Isophonic Laboratory様と相互リンクをさせて頂きました。
ここに書くまでもなく、isophonicといえば日本における立体音響の雄。holophonicsの謎を解き明かしたウィザードのサイトです。そのようなすばらしいサイトに身に余るお褒めの言葉を頂き感無量です。
まだ万一訪れたことがないという方がいらしたら、是非ジャンプすることをお勧めします。大自然のホロフォニクスとでもいうべきすばらしい立体音響を始め、美しい写真や詳しい理論紹介など盛りだくさんです。
個人的には猫の悪さが非常に非常に気になっています。
なお、ご紹介頂いた際にisophonic様も書かれていたことなのですが、実際mp3でデモを作成した場合、一番困るのは高域がだいぶスポイルされてしまうことなのです。そこで極力音質を上げようと160kbpsなどで作成すると、今度はブラウザでの再生に支障を来します。したがって、音の分離や定位などをある程度以上あきらめて、とにかく雰囲気だけでも味わって頂きたく公開しているというのが現状です。
isophonicデモも非常に気を遣って作成されていつつも、全く同様の問題を持つのはmp3である以上仕方なく、やはり超高域は見事に落とされているのです。
実際私はIsophonic Laboratory様制作のCDを複数枚所持しているのですが、どれもウェブで聴くとは大違いと言っていいほど透明で奥深い音場を再生します。
isophonicはmp3で聴いても美しいですが、やはりCDで真価を味わって頂くべきだと一ユーザーとして思います。

Thursday, May 03, 2007

せっかくすばらしい音が録音できるチャンスだったのですが、本日は体調を崩してしまい行くことができませんでした。残念極まりありません。
次回のチャンスを待ちたいと思います。