Friday, April 27, 2007

ゴールデンウィークだというのに日常生活に忙殺される日々が続いています。
本来ならこういったチャンスを逃さず、ちゃんと研究や開発に邁進するのが正しい姿なのでしょうけれど、まとまった時間が取れないのはつらいものです。
さて、新しい動画デモをアップロードしました。場所はここです。ところで、本来は音声技術からスタートしたotophonicsがなぜ動画デモもアップロードしているのかというと、音声で聴いたときおもしろい音ばかりだとは必ずしも言えないからです。
たとえば今回の都庁周辺も、動画をなくして聴いてみればさっぱり何がおもしろいのか分からない音声になります。
せいぜい近くを人が通っていく音、左の視界の外から後方に走り去るバイクの音、前後に行き違う自転車程度のもので、そこが新宿の都庁前であることを示すようなものは何もありません。
これに象徴されるように、単に同じ技術を用いた立体音響のコンテンツであっても、音そのものを楽しむためのコンテンツ(サウンドスケープ)と、まだ不完全ながらもある場所にいることを疑似体験するためのコンテンツ(エクスペリメントイコライズ)は、明確に録られるべき音も目的も異なっています。
エクスペリメントイコライズのための技術はまだまだ開発中で、しかも本来再生のために専用のハードウェアを用いなければならないため、ネット経由で公開できるのはあくまでも雰囲気の極々一端を体験して頂ける程度の非常に不完全なデモということになります。
それでも、サウンドスケープとは明確に異なる方向性を感じて頂けるのではないでしょうか。
ちなみに、先日も書いた内容と重複する部分がありますが、この程度の動画からでも臨場感を感じる方法はあります。それは「できるだけ大きな画面で、片目で、音像と画像ができるだけ一致する、できるだけ近くから視聴」するというものです。
ピントの合うぎりぎりまで近づくことで、視野の大部分を動画が占めることになります。また、片目で見ることで立体感がスポイルされて脳のモードが切り替わるのも先日書いたとおりです。
他にもあるのですが、これに関してはコンテンツができ次第また書こうと思います。

No comments: